BANANA FISH 制作発表会によせて

本記事はBANANA FISHについて熱く一方的に語るだけという自己満足な記事です。 BANANA FISH自体のネタバレがあるので未読の方はご了承下さい。

先日22日にアニメ BANANA FISH の制作発表会が行われました。 私もリアルタイムで視聴していました。(職場で)

プロデューサーさんの瓜生さんのBANANA FISHに対する愛が凄く伝わってきて震えていました。 キャラデザもアッシュはちょっと後期っぽい感じだけどゴルツィネは割りとそのままで良かったし、アッシュ役・英二役のお二方もまぁ無難かなと思って見ていたし、ゴルツィネの石塚運昇さん、マックスの平田広明さんのお二人は素敵なおじさんボイスなので期待に胸を膨らませていました。

ですが気になる一言が、

「一点変更点がある」と。

その変更点が物語の根幹を司るところでもある「時代設定」でした。

「現代が舞台になります」

私も頭の中が「?」だらけになりましたよ。

視聴時の私の実況ツイート

昔語りになりますが、私がBANANA FISHにはじめて触れたのはNHK-FMでやっていた「青春アドベンチャー」というラジオドラマ枠でした。 中学生当時、毎晩ヘッドホンを付けて放送を楽しみにしていて欠かさず聞いていたほどです。

CD化されていますが、今は絶版のため手に入らない貴重なものです。 ラジオから入ったのでアッシュ役の古澤徹さん・英二役の井上和彦さんの声は違和感ありませんが、漫画から入っていたらまた違ったのかもしれません。

それから高専に進学し、自分でお小遣いが稼げるようになってから文庫本の方のBANANA FISHを全巻揃えました。 もちろん番外編も買っています。

少女漫画にある心の機敏、繊細さ、友情を超えた愛情、そして少年漫画顔負けのアクション、駆け引き、そう言った魅力がBANANA FISHにはありました。

BANANA FISH吉田秋生先生を知り、そこから続編であるYASHA、イブの眠り、湘南の高校生達を主人公に据えたラヴァーズ・キス、続編の海街Diary、河よりも長くゆるやかに、吉祥天女櫻の園とカリフォルニア物語以外はすべて集めたくらいのファンになりました。

BANANA FISHファンには私のように作品に対して熱い想いを持っている人は少なくないと思います。

同じ気持ちを抱いたかたがブログの記事にされていました。

話題の記事

「BANANA FISH」アニメ化製作発表で感じたこと

この方もおっしゃっていますし、twitterを見るとやはり多くの方が同じような気持ちを抱いているようでした。

この作品の連載当時の80-90年台アメリカが抱えていた社会の闇、 雑然としたスラム街でひとりボスに歯向かう孤高な存在のアッシュが最初に見え、 アメリカの田舎の村社会の雰囲気がアッシュの父から見えたり、 英二の人柄を知ることによって男娼から這い上がったアッシュの強さと脆さが垣間見えたり、 麻薬や金融の話の裏にも米ソの冷戦が背景にあったり、 IQ180の頭脳を駆使して当時まだ一般的なスキルでなかったPC操作で銀行をクラッキングしたり、 絶対王者であると思えたアッシュに立ちはだかるブランカと言う存在だったり、

そう言ったものも全部ひっくるめてBANANA FISHという作品であり、私達の愛しているBANANA FISHなのです。

蛇足ではありますが、このアニメ化で興味持ってこれから「BANANA FISH」を読んでみようという方には、作品を読むだけではなく同時に1980年代という時代や、当時のアメリカ社会の抱えていた問題にも目を向けて欲しいと切に願います。30年前の作品ですからマンガの表現技法を含めて様々な感覚のズレが生じるでしょうが、「今はこんなんじゃない」と切り捨てるのではなく、なぜ当時はこういう時代だったのかを考える一助にすることができれば、きっとあなたの人生の糧になるはずです。

アニメ「BANANA FISH」特集 内海紘子(監督)×林明美(キャラクターデザイン)インタビュー (1/3) - コミックナタリー 特集・インタビュー https://natalie.mu/comic/pp/bananafish

このインタビュー記事のやり取りを読むと悲しみしか湧きません。。。

なぜ余計なアレンジを加えようとするのか、 ちゃんと作品を読んだのだろうか、 なぜこの作品が老若男女の支持と人気を得ているのか、

今からでも遅くないので考え直して欲しいです。見直して欲しいです。 切に願います。。。

悲しい感想を抱いた人たちの tweet

(勝手に引用させていただいています。ご迷惑であればご連絡下さい :bow:)